太陽を描いた詩人


詩人のお話をいたしましょう


いつも太陽のお話ばかりを
していた詩人のお話です


詩人はその日も太陽の詩を
ぽかぽかとした詩を詠っておりました


詩人が公園で朗読をすると
誰もがその詩に酔いしれました


やがて詩人は詩だけでは物足りず
どうしようかと思ったあげく
大きなキャンパスに絵を描きました


大きな大きな太陽の絵
燃えるような太陽の絵


詩人は思わず見とれたあとに
太陽の絵に頬ずりをしました

そして熱い!と思った瞬間に
詩人はその絵に吸い込まれ
詩人の姿はなくなって
太陽の絵はひときわ大きくなりました


それを見たパリの画商が これはよいと
その絵を千ユーロで買いました


太陽の絵は海を渡り
一世紀近くが過ぎました


詩人が書いた太陽の絵は
いまは台湾あたりにいるとの噂です


夜になるとその絵は得意げに
太陽のような歌を詠うのです