少年と太陽



ある明るい星で、少年は太陽をつくっていました
特殊な粘土を丸めて
丸く丸く大きな玉をつくり
出来上がった大きな玉に

少年は火を灯しました

すると玉は、瞬く間に
さらに信じられないほどに大きくなり
空へと飛んでいきました

大きな玉は
何億光年も離れた場所へ
光のスピードで飛んでいき
「わたしはここにいることにしよう」とつぶやいたあと
私たちの地球を照らし始めました

その日を境に地球には朝と昼とが生まれ
悪事は光の下で裁かれ
恋が輝き
笑顔が溢れ
作物が育ち
人々は春のきらめきに
心躍るようになりました

少年は何億光年ものあいだ
何も言わず
ただ太陽をつくり続けました
孤独と戦うために

少年はいつまでも少年のままで
生涯何個もの
太陽をつくり続けました

 

 

(C)Makoto ATOZI